とても気になるタイトルの本を見つけました。
【営業は台本が9割】著:加賀田 裕之氏
~~は××が9割というのはシリーズなのかな?って思うくらい世に溢れていますよね。
種類が多すぎて完全に同質化しているタイトルです。普段は気に留めることもないのですが、今回は「ん?」と思いましたので、つい手に取ってしまいました。
台本通りで営業が上手くいくなら、売れないセールスマンなんて世の中に存在しないでしょって思いながら読んだのですが、台本の意味が私の想像と全然違いました。
台本とは説明書ではなく、シナリオなのです。
言い換えると
『商品を語るのではなく、ストーリーを語る』ということです。
自分の人生観、仕事観とも非常に重なることも多く、実際の営業や対人関係にも役に立つ話が詰まっていると思うので、是非読んでみてほしい一冊です。
各段に成約率が上がる営業法「ストーリー(台本)を創れ」
さて、ここからは持論です。
本書の要約だと思いました?やりません!
YouTubeでも本書の要約も複数ありましたので、単純な要約は先人たちにお任せします。
私自身が“仕事がうまくいき始めるようになった時に意識していたこと”と本書での主張には重なることが非常に多かったです。
なので、私見をふんだんに混ぜながら語っていきたいと思います。
各段に成約率が上がる営業法「ストーリー(台本)を創れ」
早速ですが、顧客に商品を進めるときに、最初からその商品の魅力を一所懸命に伝えようとしておりませんか?
全力で商品を語っていませんか?
さて
『その商品は顧客にとって本当に必要なものでしょうか?』
この質問を成績の悪いセールスマンにするとだいたいこう返ってきます
「絶対に必要なのにあの人(顧客)は全然理解してくれないんだよ」
私は保険業界に居たことはないですが、保険業界とかで特にあるあるじゃないですか?
それでは足りないんです。売れません。
顧客に理解を求めているうちは「必要性」しか語れていないんです。
ストーリーを創ることでWants(ウオンツ)=欲しい(欲求)を引き出すところまでいくと飛躍的に売れるようになります。
具体的なたった2つのポイント
①質問形式で話を進めること
②恐怖を与えること
①質問形式で話を進める
常に質問しながら話を進め、顧客から言葉を引き出すことで、顧客の意見、主張を整理してもらい、顧客自身や組織の課題や悩み、改善すべき点などを明確に整理してもらう目的があります。
この時気を付けたいのが質問は事前に用意しておくことです。
会話の主導権は渡さずに、事前に決めておいた質問の最終着地点に誘導することです。
②恐怖を与える
とても不穏な言葉ですが、そのままの意味です。
投資商品売りたいなら、老後2000万問題や進む少子高齢化について質問してください。
追撃でインフレの歴史でも語ってください。そして30年後100円で何が買えると思うか質問してみてください。
生命保険の契約が欲しいなら、自分が不慮の事故で他界した後の家族を想像させてください。
ストレートに「しっかり生活できるのか?」質問してください。
なんならその場で収支シミュレーションしてください。
布団クリーナー売りたいなら、1週間使用した布団にどれだけの菌が繁殖しているのかを伝えてください。
試しに普段使っている歯ブラシにどれだけの菌が繁殖しているのか調べてください。
(検索しないことをおすすめします。常に新しいハブラシ使うことになるかもしれません)
ここがストーリーの肝なんです。
かの有名なナポレオンは言いました。
「人間を動かす二つのてこは、恐怖と利益である」
若干、本来の意味とは違いますが、恐怖を感じて逃れる術を提示されれば心が動く可能性はグッと高まりますよね。
営業に関わっている人ならここまでは「当たり前の知識」ですよね?
さあ、商品提案です!
渾身のおすすめ商品を最高のプレゼンテーションで!
おしい!60点!
きっと「なるほど。考えさせてください」が発動することでしょう。
時間を置くと半数以上の確率で断られるんですけどね…。
クロージング “すべての営業はコンサルタントであれ”
顧客に必要性を理解してもらい、欲しいと感じさせることが出来れば、成約はもうすぐそこです。
慌てずに悩みを確認しながら、顧客によっての最高の相談相手、アドバイザーに徹しましょう。
あなたは自分が売りたい商品を持ってきたのではないのです。
顧客の悩みを解決できる商品をたまたま持っているのです。
そのシチュエーションを全力で演じてください。
あなたはストーリー(台本)の脚本家であり、助演なのです。
先ほど、△△が不安と言っておりましたね?
〇〇さんの今の状況ですと、解決するためには商品Aか商品Bがいいと思います。
それぞれの商品について、具体的に説明させていただきます。
ここで初めて具体的に商品の説明をしてください。
商品Aは~~~
商品Bは~~~
必ず複数の商品を提案し、イエスorノーではなく、どちらにしますか?の状況を作りましょう。
これは恋愛術とかのテクニックで良く出てくる話ですね。
圧倒的にノーと言われづらくなります。
もし、売るべきものが決まっているならばここで誘導しましょう。
商品Aは~~~
ですが、デメリットとしてはこういうところが挙げられます。
その点、商品Bは~~~というものなので、今の〇〇さんでしたらこちらのほうが合うかもしれませんね。
誘導はしますが、クロージングは必ず「どちらのほうが良さそうですか?」で締めましょう。
顧客の意志で選んで貰えれば、買わされた、言いくるめられた、なんて思いが一切ないので、次回以降もあなたの顧客であり続けるでしょう。
まとめ
今回は「営業は台本が9割」というタイトルから持論を語らせていただきました。
タイトルが営業だったので、営業を例えに多く使いましたが、営業以外の職種でも活用できる考え方だと思います。
本書では成約率を80%にする5つのステップ
人間関係構築、ニーズの深堀り、商品説明、クロージング、反論解決と共に営業台本を創る3つのポイントが語られています。
営業を体系立てて学ぶことで、信頼されて顧客から頼まれるセールスマンになりましょう。
本記事は本書の内容を紹介することを主眼にしているものではなく、あくまでも私の経験と持論を元に筆記しております点、ご理解の程、お願い申し上げます。
コメント